昨日、卸販売業経営者の方と面談をしました。
話を進めていく中で課題は、次のようなものでした。
- コロナ禍で様々な情報が錯綜している。
- が、どれが自社に合っているものなのか、よく分からない。
- 自社で活用できそうな情報だけを取得したい。
このようなお悩みでしたが、具体的には行政の施策や対策の情報が次々と出てくるが、
全部に目を通すのも大変だし、実際に自社で検討するべき情報だけを取得したとのことでした。
さらにお話をお聞きすると、実質一人で経営の全てをされているので、
行政の施策(例えば、補助金助成金など)を進めるのは、
外部に任せなければならないという状況とのことでした。
実際のところ、同じような悩みを抱えている『一人経営者さま』は、多いと思います。
そこで今回は、前出の経営者様にお話しさせていただいたことを書いていこうと思います。
まず、顧問の先生にお願いしてみる
「自社にピッタリなものの情報」を得るためには、「自社のこと(御社のこと)」を分かっていなければ、なりません。
御社が税理士先生や社労士先生に委託や顧問をお願いしているとしたら、御社のことを現時点で分かっているのは、いわゆる士業先生の方々です。
そこで、まずは次なようなお願いをしてみるのが得策だと思います。
「行政、公的機関のコロナ施策対策の中から、当社に合うものの情報だけを提案して欲しい」
ポイントになるのは、自社に「ピッタリ」「合いそうなもの」「検討に値するもの」だけを教えて欲しいということです。
「新しい情報が出ました。リンクはこれなので、読んでおいてください」ではなくて、
ということをきちんと伝えるということがポイントです。
ここで一回チェックです。
顧問の士業先生にお願いすることが得策と書きましたが、ここでチェックした方がよいことがあります。
世の中の士業先生の中には、こういった方もいます。
- 今の顧問業務の範囲外
- コロナ禍で忙しくて、そこまで手が回らない
- そもそも的に、提案型はやらない
- 専門外のところには手を出さない
- 手を出さないから情報が出てこない
情報提供をお願いした(提案をお願いした)先生の方から、「それはちょっと難しいね」と言われたらいいのですが、そうでないこともあります。
その見極め自体は、経営者さま自身でやるしかありません。
次にやること
最初に現在お願いしている士業先生にお願いするということは、(繰り返しになりますが)「御社のことを分かっているから」ということです。
また、その先生方に「一旦は筋を通す」ということでもあります。
それでも御社に合う情報が提供されない場合には、代わりにできる人を探す必要があります。
(もちろん、自分でやるのも一つの手ですが、今回の悩みは自分では手が回らないということなので)
顧問先生に一旦筋を通した後であれば、情報提供者や委託先を他に探すことは、理解していただけるはずです。
筋を通した後で、情報提供やその先の実務を代わりにお願いすることを理解いただいた後に、
代わりの委託先や人材を探すステップに移ります。
探すときに注意したいこと
ここで注意したいのは、各分野の専門家を「スポットで一本釣り」するのでは、後々に回らなくなってくる可能性が高いということです。
例えば、ある給付金を申請しようと考えたとします。そのときに、
- 申請資料は誰が作る?
- 資料作成をお願いしたとしても、税理士さんとのやり取りは誰がやる?
- 機器購入の見積もりはどうする?税理士さんはやってくれないだろうし…
- 給付を受けた後の帳簿処理は?
- お金はどうやって使えばいいんだ?見積もりを取った商品は売切れだ…
- 使用用途の記録や保管は?報告義務はないのか?
といった細々とした実務が出てきます。
これらの全部を経営者さまがご自分でやることになってしまいます。
自社内に代わりにできる人材が確保できていればいいのですが新たに人材を探すとしたときに、
専門家との連携や取りまとめ、さらに実務までをこなす「何でも屋」「便利屋」「マルチプレーヤー」「バイプレーヤー」「ユーティリティー」「マルチ」といった人はなかなかいないかもしれません。
が、根気よく探せば適任の人材がいるはずです。