今日のコラムは、どうしてもネガティブな印象になってしまいます。
そんな記事は目にするのも嫌だという方は、このページをご覧にならないでください。
ここ1、2ヶ月で私の近くの飲食店がいくつも閉店しています。
そのいずれも大手チェーン店です。
多数の店舗を構える大手チェーン店は、今回のコロナショックで経営不振店から閉鎖。
これは、店舗自体の撤退であって、企業の倒産を逃れるための手段です。
ここまで読むと「でも個人店だと一店閉める=倒産ということ」と思われるかもしれません。
ですが、廃業・倒産と事業撤退は違うということをお話ししたいと思います。
まず破綻や倒産は…
次のような理由が多いはずです。
- 事業資金がつきた
- 借入の支払いが滞った
- 家賃滞納が3か月続いた
- 仕入先や業者に不渡りを出した
- 支出ばかりで収入が全くない
こんな理由で、やむなく破綻や倒産するのは、外部要因で強制的にそうなってしまいます。
経営者の意志に反して起こってしまうことが多いのではないでしょうか。
では廃業は…
どういうケースが多いでしょうか?
経営者の意志で自主的に事業を辞めるのですが、この場合でも「このままでは倒産するから、その前に自主廃業しよう」というケースがほとんどだと思います。
つまり、強制的に事業や企業をたたまらせる訳ではありませんが、やはり上のような要因でそうせざるを得ないということです。
事業撤退ですが…
私はこういう風に捉えています。
経営者の意志で次の事業のために事業をたたむ。
日本人経営者は、欧米諸国よりも事業や会社に対しての想いが強いとも言われています。
例えば、自分の会社は自分の子供のようなものという話は、よく聞きます。
また、破綻でも倒産でも自主廃業でも事業撤退でも、日本では「会社がつぶれた」というネガティブなイメージがつきまといます。
ですが、今回のコロナショックでは、
『次の事業のために今の事業を撤退する』
という選択肢も入れておいた方が良いかもしれません。
お店自体を締めて撤退するのではなく、全体の中のある事業だけを撤退するというやりかたもあるはずです。