このコラムは、【新しい日常コラム】日本人の良さがなくなってしまうかもしれない-①の続きです。
前回のコラムでは、新型コロナの影響で「他人のものに不用意に触らない」という日常になってしまうかもしれない、それによって日本人の良さが消えていってしまうかもしれないということをお話ししました。
もちろん、滅多やたらに他人のものに触るのは良くないことです。
が、落ちたものを拾ってあげるとか、重いものを持ってあげるとか、そういったちょっとした手助けもできなくなってしまうかもしれないということです。
例えば、ご老人がスーパーで買い物をしていたとします。
新型コロナ感染防止のために、週に一回の買い物ですから重い荷物を持って、階段を上がろうとしています。
このときに、気軽に「上まで持って行きましょうか?」といえなくなるような日常を想像してみてください。
声をかける方は「コロナだと思われたら嫌だな」と考える、
声をかけられた方も「この人コロナじゃないかな?」と考えて素直にお願いできない。
ここで、あることがヒントになりました。
妊産婦さんがバックなどにぶら下げる「マタニティーマーク」ですが、
- 席を譲ってと強制しているようで嫌
- つけていると文句を言われることがある
などの理由で付けない方々います。
席を譲ろうかと思っている方は、高齢者に譲ろうかと思っていることも含めると
- 妊婦でなくて太っているだけだったらどうしよう
- 譲ってもらわなくて結構、と怒られたらどうしよう
などの理由でためらうことがあります。
そこで発想を逆にしたのが「席をゆずります」マークです。
これを新型コロナ禍での新しい日常に置き換えてみるとこうなります。
『私は新型コロナに感染していません。お手伝いできますから、声をかけてください』
重い荷物を持っているご老人が自分から「手伝ってください」と言えるかというと難しいかとは思います。
ですが、「お手伝いしましょうか?」と声をかけたときに、こちらの首に「感染してません」マークがぶら下がっているとしたら、これまでの日本人の良さが保たれるような気がします。